爺ちゃんが老いてく
夜更かししてたら
中途覚醒してきた爺ちゃんがリビングに来て、
おもむろに私の前に座った。
「貯金はいくら貯まったん?100万は貯まっとるか?」「婚活や言うものせなあかんな。」「休暇村のバイキングか、あれは品数少なくてあかんわ」
などと、いつものように
私の話したくない
仕事や恋愛や、無神経な言葉を発するので、
私は携帯を片手に生返事をしていた。
爺ちゃんが4月25日に76歳になり、
来年は喜寿やという話をしていたのだが、不意に爺ちゃんが
「長生きできる気がせんわ。外出て何かしたらしんどいし、家おるだけや。」
と言った。
なんか悲しくなった。
おじいちゃんを見つめて
あれ?こんなに老いてたっけ?
と少し祖父の認識もしにくかった。
ひ孫の顔も見れたらなぁ
みたいなことも言ってた。
昔は大活躍してた
私の誇りの爺ちゃん。
なんかちっちゃくなって寂しそうで、
爺ちゃんが亡くなるときの想像もしてしまった。
いっぱいハグとかして、
大好きってこと伝えたいのに
恥ずかしすぎてできなかった。